ノイズの焦点
さて、このところの懸案であったエレクトリック・マンドリンのノイズ対策である。我が盟友、凡華麗閣下に寄せていただいたコメントを参照に、ジャックの六角ナット辺とブリッジを結線するという方法を早速試してみた。
コードが露出したエレキってカッコよくなくなくね?と思っていた俺だったが、それは全然かっこよくなくなくなかった。
とはいえ、期待に胸をふくらませ、シールドをアンプにつないでみる。
ジー。
全く効果がない。極めてゼロである。う〜む。
う〜むと唸りながらボディのあちこちを撫で回していてタッチとノイズとの明確な相関関係に気付く。今頃。
- 弦に触れているとノイズは出ない。
- ヘッドの糸巻きに触れているとノイズは出ない。
- テールピースの金属部分に触れているとノイズは出ない。
弦は演奏上、常に触れているという訳にもいかない。開放弦禁止みたいな演奏など出来ん。
糸巻きにも演奏上、常に触れているわけにはいかない。糸巻きで音高を操作する奏法もあるが、それはやや前衛的な技法に分類されるだろう。私がそうしたゾーンに突入するのは、顎ヒゲが床に届く20年後くらいの人生設計だ。
テールピースである。こんなところに触れていたら無論弾けん。左手で弦を押さえ、右手でテールピースに触っている状態で音を出すとしたら、歯弾きとか、その辺の、熊がシャケをくわえている置物などに擦りつけるとか、念力とか、やはり前衛的、あるいは曲芸的な技法に頼るしかなかろう。何度も言うが、私がそうしたゾーンに突入するのは、もはや現世での強欲を超克する40年後くらいの人生設計だ。
しかし、ふと閃く。足があるじゃないか。
私は履いていた五本指ソックスをおもむろに脱ぎ捨てあぐらを組むと、素足の上にエレクトリック・マンドリンのテールピースが触れるように、ほぼ垂直にマンドリンを置いて構えたのである。
シーン。ノイズ撲滅。祝。
まぁ、垂直に立てた小ぶりな弦楽器というものは決して弾きやすくはないが、目的は達した。パンツ一丁などで臨めば、腿の上などでも構えることができるだろう。やったね。
ということで、この楽器の使用期間は7月から9月上旬と決まった。寒がり屋さんなの。来年の7月まで押入れの武器庫にしまいます。まるで避暑地の楽器である。エレマン、良いお年を。
あと、近況といたしましては、オーブンでじゃがいもを焼き焼きして、はふはふしながら「イモうめー」などと言って食っておったところ、上顎の皮が剥けました。火傷した模様です。