武器2-1


(前回から続く)


 という訳で、中古ミキサーを調達したわけだが、ミキサーというのはその名の通り混ぜ混ぜする道具に過ぎない。この場合は音声信号である。では一体、その音声信号混ぜ混ぜマシーンにどんな音声信号を送ろうというのか。それが今回の企ての本質である。


 じゃーん。


 買っちゃった。BOSS RC-50(中古)。

3つのフレーズを自在に操ることができる、ステレオ対応、長時間録音/簡単操作の最新鋭ループ・ステーション

BOSSツイン・ペダル・シリーズの人気モデルLOOP STATION RC-20XLをベースに多彩な入出力端子と充実の機能を加えたニュー・モデルが誕生。ステレオ入出力に対応したLOOP STATION RC-50は、ギタリスト/ベーシストのソロ・パフォーマンスだけでなく、DJ用リアルタイム・サンプラーとして、また楽曲作成にも対応する新しいパフォーマンス・ツールです。


* 簡単でリアルタイムにレコーディング/サンプリングが可能
* ステレオ対応の長時間レコーディングが可能
* 豊富な入出力端子を装備
* 多彩な使いこなしを可能にする便利機能を搭載
* 高音質のリズム・ガイドを搭載
* 再生速度のリアルタイム制御や外部機器との同期再生も可能
* USBでフレーズのインポート/エクスポートが可能

製品サイトより



 サンプラーというものは、まぁ、あらかじめサンプリングした音源を鳴らすものだな。仕込みが必要だ。基本的に楽器弾きながらリアルタイムに操れるものではない。


 MIDIというのは規格に準拠した機器を、テンポやら音符やら司令系統やら同期する仕組みだな。仕込みが必要だし、演奏者はMIDIに縛られる面もある。


 で、まぁ、そういった道具をさんざん使って音楽をやっていた時期もあったのですが、自分にとってのその善し悪しをいろいろと考えさせられる面もあり、すっぱり足を洗い、生楽器の多重録音を主とする表現をしばらくやっております。


 で、ちまちまと作品を作り上げていくにはそれも良いのですが、一つ一つトラックを録音している過程では、あんまり面白くない局面もあるわけです。最終的には絡みつく合奏になるように構成していても、後半の工程まで進まないと絡まってこない場合もある、とでも申したらよろしいでしょうか。


 アマチュアとはいえ、作り込んだ作品を制作するには多重録音は不可欠なツール・方法論と思える一方、音楽の醍醐味という点では、出来上がりまで待て、というようなもどかしい面もあると思うのですね。



 というわけで、多少大雑把になろうとも演奏行為を楽しみつつ作品を制作できるような道具を導入したいと思っておったところでコレ。足元操作により演奏者の演奏をリアルタイムでどんどん取り込み、ループ再生するという機器です。弾く(録音する)→再生する→重ねて弾く(重ね録りする)・・・というような方法で、内部メモリーに残がある限り、いくらでも演奏を取り込み、再生させ続けることができます。


 基本的に仕込みということをしたくない・する気がない、というのと、一人でいろいろな楽器ガラクタ類を生に近い形で合奏できる道具ということで目をつけておったのだ。で、アカイのE2とか、DigiTechのJammanとか、BOSSのRC-20XLとか、類似の機種はいろいろあったですが、自分のやりたいことに合致する機能を求め、研究の結果RC-50(中古)に決めました。


 これで勢い任せの作品も制作するだろうし、デモ制作なんかには抜群だろうし、もしも現場があるならばいくつもの楽器を操ってのライブもできます。これでしかできないような表現も探してみたいところです。


 問題は、昔から足元操作している間、口と手が止まる、という点の克服でしょうか。


 更に続く