オレラ


 オレラとはロシア風に書くとОрэраであり、ラテンアルファベットに転記するとOreraであり、日本語で言うところの俺らではない。最近知った楽団の名前である。


 グルジアトビリシ生のRobert Bardzimashvili(ロベルト・バルズィマシヴィリとでもお読みするでしょうか)が中心となって1958年に結成され、70年代さなかまで旧ソヴィエト連邦で活躍したグループとのことである。もちろんここまでの情報はすべてwikipedia仕込みのライトな知識だ。オレラのページはロシア語かグルジア語なのでちょっと苦戦した。オレラとは、グルジアの民謡コーラスからの翻訳不能な語のようです。なんのこっちゃですわ。


 ということで、グルジアと言えば、彼の地に息づく男声合唱は人類の究極の一つとして名高いものがある。こんな感じである。



 ここでヨーデルのような歌われかたをするパートを「クリマンチュリ」と呼ぶらしいが、オレラの鬼才ぶりは、そうしたグルジア伝統要素と都会的でクールなサウンドを見事に融合させ洗練させた点にあるね。それでは張り切って行ってみましょう!



 痺れるぜ。しっかりスウィングしているぜ。その上で縦横に駆け巡るグルジア合唱的なコーラス。そして見逃せないのがツボを心得た演出と映像編集の妙。俺のハートにずんずんずんと不法侵入だぜ。あー、こういう方向性のバンドやりてぇ。※スウィングがね、苦手なんだけどね。


 しかしオレラの他の動画を探ってみてもこれほどイカシたサウンドにはぶち当ってこない。この曲は奇跡の一曲なのか?誰かオレラに関する耳より情報を発掘された方、教えてちょ。と、オレラ状況に目が離せない2011春な訳だが、ロベルト・バルズィマシヴィリ氏(とお読みするのか?)は既に2003年に他界されていた。全く残念なことだ。