縄跳び


 縄を跳び始めた。なんのこっちゃ。ようするに健康増進と身体を鍛えるため縄跳びなんてどうだろう、と試してみたのだ。


 まず、100円ショップで縄跳び用の縄を購入する。へにょへにょしたビニールで非常にちゃいちい。


第一日目
 構えてみる。回してみる。跳んでみる。ぺし。引っ掛かる。
 跳べん!
 も一度構えてみる。回してみる。跳んでみる。ぺし。引っ掛かる。
 跳べん!マジで跳べん!
 5回くらいしか続けて出来ん!あまりの運動能力のなさに焦る。まぁ、まだ縄も馴染んでいないしね。筆下ろしみたいなものでね。
 お、20回連続達成。調子出てきた(低レベル)。
 お、50回連続達成。


 と、ここで側頭葉に鈍痛。あ、イタタ。ぴょんぴょん跳ねた事で脳を揺さぶってしまったようだ。これは休まねばえらいことになる。


 休憩。5分後再開。とにかく初日200回くらい跳ぶ。


第二日目
 足が、脚が、痛い。アキレス腱にも違和感が。これは継続したらえらいことになるかも。
 だが、挑む。能力的には前日と変化なし。側頭葉にまたしても鈍痛。


第三日目
 連続90回達成という未踏の境地へ(低レベル)。前頭葉に激痛。脳が揺れるー。酸素をくれー。


10日ほど経過(現在)
 連続100回くらいは平常心で跳べるようになる。足も脚ももう痛くない。が、80回以上連続で跳ぶと脳が痛くなってくるということが判明。連続跳躍は70回までに抑えることにする。それでちょろっと休んでは繰り返し、350回くらい跳んでいる。脳の痛みやや軽減。


 一体、こんなことを続けて脳は無事なのか?こんな症状、自分だけではないだろうね?何だか心配。死ぬんじゃないかと。死因縄跳び、悲劇だ。惨劇だ。そんなことになるなら人は縄など跳ぶべきではなかろう。
 また、一日どのくらい跳んだらいいのだ?350回くらいでは少ない気がするぞ。笑止千万な運動能力のなさを露呈している気もしているぞ。言葉を変えれば生き恥?


 結局、真冬になったらやーめーたーとなるのは目に見えているのだけれど、こうして書くことで継続させる効果もある。飛躍的に運動能力が向上した暁には、また報告する。


 あと、縄が宙をひゅんひゅんと切る音はなかなかよい。今度録音したい。
 それと、ピーター・グリーナウェイの「数に溺れて」という映画で星を数えて縄跳びする少女というのが出てくるのを思い出した。数と死の映画。不吉だ。とにかく、死なないように続けたい。