何をいまさら


 最近、自分のウェブサイト(移動式音楽班)のデザインを変えた。
昨年4月に公開してから、こちょこちょといじくりながら、ウェブページとは一体どういう仕組みで表示されているのか、それまで全く知らなかったことをド素人なりに随分知った。


 細かい話は抜きにして、そんな日々の中で驚きだったことがInternet Explorer 6(以下IE6)という当世全世界シェアNo.1!のブラウザが、FirefoxSafariでまったく普通に、制作者の意図通りに解釈し表示するデザインの設定を、時として、大胆なほど無視して表示してくれるブラウザだったということだ。


 Macで作業し、FirefoxSafariで確認し「よし、いいぞ」と思っても油断しちゃあいけない。IE6でどう表示されているか確認するまでは。何度も肩を落としたよ。ガクっとね。例え自分の環境では正しく表示されようとも残念なことに少数派だ。多数派でそれなりに表示される設定にしなければならないのだ。


 ちなみにMacIE5.5 5.2というのが最新にして最終バージョン(Mac向け開発終了のため)で、こいつはIE6よりも更に酷い。が、激少数派のブラウザなので、デザインがメチャメチャに表示されてもテキストが読めりゃいいさ、とでも考えるようにしている。少数派も、そのまた更に少数派の存在に対しては冷淡なものなのだ。


 ま、IEも7になったそうで、いずれ遠からず6と7のシェアが逆転するんだろう。7は普通に解釈してくれるらしい。結構なことだ。


 が、まてよ。ということは逆もあるかもしれない。IE6でデザインが綺麗に表示されるように設定していてもIE7FirefoxSafariの存在に目配せしていなければ、それらのブラウザでメチャメチャに表示されているという可能性が。一体誰が悪いのか。


 IE6、お前だ。


 私にはどうもシェアNo.1というものが性に合わない。シェアを背景に己こそがスタンダードである、とでも居直っているような場面が見られる限りにおいて、それはもはや憎悪という感情に達する。こちらはこちらで少数派の歪んだ人格と卑下する気はしゃらしゃらない。多数派の居直りと少数派のルサンチマンが氷解することは困難なのである。


※ちなみにIE6でウェブ・デザイン(CSS)のコレクトな表示を行なう方法は「IE6 ハック」とでも検索をかければ有用な情報が集まるはずです。