ヌーの歌

ヌーの歌



 7月17日、本家、移動式音楽班のホームページに「ヌーの歌」という語りものをアップロードした。よかったらお聴きください。


移動式音楽班 音の世界「ヌーの歌」


 で、ヌーであるが、あれである。アフリカにいるやつである。Gnu であり、Wild Beast である。


 私見だが。
 アフリカの数々の野生生物の中で愛くるしいものといえば、あれ、オカピくらいしか思い浮かばないな。あれは可愛いな。
 愛くるしくはないがルックス的に見栄えがする連中が、サイとかカバとかゾウとかキリン、ライオン、チーター、シマウマ、ゴリラ・・・、このカテゴリーがアフリカの動物達のレギュラーって感じだな。お子様達も喜ぶキャラクターだ。
 で、それ以外の、何と言うかさ、底辺のさ、実にブサイクな連中が、ハイエナ、イボイノシシ、ヌーなどだ。子供は、喜ばないと思う。


 このブサイク3匹をテーマにした曲なんてどうだろう。


 ハイエナは、その生き様が実に嫌らしいとされる。群れで行動し、上目遣いで、屍肉を喰らう。「サバンナの掃除屋」とか呼ばれるが、別に綺麗好きさんな訳ではなく、ライオンの食べ残しなんかを漁ることかららしい。イメージ悪いことこの上ない。
「ハイエナのような奴」と言われたら実に意地汚そうな感じだし、名誉を傷つけられた感じがするだろう。刃傷沙汰を引き起こすかもしれぬ。
 曲調としては卑屈な感じ。


 イボイノシシ。この3頭身の生物は、頭がゴツゴツだ。彼らの生き様は、今一、よくわからない。怒ると怖そうだ。「イボイノシシのような奴」という表現に私はその人生の中で巡り会ったことはないが、そんな風に言われたら、とりあえず「あれ〜」と頭をなでてみるだろう。
 曲調としてはゴツゴツしちゃった感じ。


 さて、ヌーである。こいつも妙にバランスの悪そうな体躯に見える。頭でかいし毛はボサボサだし。草食だけど怒ると怖そうだ。パワーありそうだし。
 連中が群れで行う大移動は凄まじい光景だ。数万頭いるかのように見える。ヌーがやって来た、ヌー!ヌー!ヌー!である。
 結構、急流の河なんかも越えていくのだが、渡河できずに力尽きてしまうものもいる(以上、ディスカバリー・チャンネルかなんかの映像の記憶より)。ブサイクだけどハイエナと違って妙に応援したくなる奴らだ。


「ヌーみたいな奴」も聞いたことのない表現だが、その「ヌーみたいな奴」という感じを曲にしてみました。
 私はFAX用紙(ロール)の芯を集めているのだが、それを口に当ててトランペットを吹くように吹いてみる。
「ブー」
 豚のようなサウンドが得られる。まぁいいや。それを数パターン録音して合わせる。
 シンセサイザーの伴奏にのせて詩を読む。ポエトリー・リーディングとも呼ぶ。実にインチキ臭い。
 太鼓を叩く。ドスドスと。
 ギターを弾く。即興でチャラチャラと。


 ブーブー、ドスドス、チャラチャラ、(インチキ)、ブーブー、ドスドス、チャラチャラ。