美しい日
移動式音楽班のウェブ・サイト(移動式音楽班 おとのせかい)に曲を公開した。以前、9月26日の日報で紹介した弾き語り曲に、もう少しいろいろと、ジャカスカと、手を加えてみています。まぁ、どんな具合に手を加えているのか、そんなこと誰にとっても全く意味のない情報に思えるが、マニアックな話題も記しておこう。
まず、クラシックギターをジャカスカと弾いている。これにはピックを使い掻きむしるように奏でる。
リコーダーを吹く。私の笛吹き術の要点は過ぎたタンギング(tuと発声するときの要領で発音する術)をしないように心掛けていることだけである。
ギターに4本しか弦を張っていない状態のものを弾く。チューニングは下からG♭ - D♭ - A♭ - D♭である。ギリシャやアイリッシュ音楽に導入されるブズーキという楽器の調弦の間隔と等しい。なぜ、こんなことするかというと、思いついてしまったからである。
ここまでの状態でほぼ一曲が出来た。
「ある美しい日のシャンソン Guitars & Recorder Version」
続いてマンドリンを弾く。チロチロとジャカスカと。チューニングは下からG♭ - D♭ - G♭ - D♭である。Beginが開発した「一五一会」なる楽器の調弦の間隔と等しいが、Beginに習うまでもなくそんな調弦は15年前くらいからやっているのだ。
更に太鼓など叩く。太鼓で難しいことをしようとしてもできないので、基本的に表拍をドスドス叩くことを心掛けている。
とどめに私が改造した弓奏クラシック・ギターを弾く。ギーコギーコと。今回装着した弦は廉価なチェロ用の弦(3弦・2弦)である。チューニングは低い方からE - Aである。チェロ弦を装着したおかげでチェロのような豊かな陰影に富むふくよかな音色がするかと言えば、否、まったくしないよ。
で、エコーかけたり、電子楽器の音を導入したりして一曲になる。
「ある美しい日のシャンソン」
つまり、邪道集だな。こりゃ。
とはいえ、それら既に確立した表現様式の代用品のようなセットによる合奏ではあるが、高揚のひとときを切り抜いて歌に刻むのだ、という制作者の心情を表すには充分なものでもあるのである。