年賀状


 基本的に年賀状書かないのだが、恩師とか、学生時代の旧友だとか、旅先でしばらく御一緒した方だとか、何枚かは書く。お会いする可能性の低そうな方々ばかりであるという特徴がある。


 で、まぁ、年に一度だし、努めてろくでもないことを書くように心掛けている。昨年からは愚にもつかぬ画像もプリントし添えることにした。つまり、幾つになってもろくでなしでどうにも大人になりきれません、但し元気です、というメッセージを送っているわけだ。


 今年も年賀と全く無関係な写真を撮って、ロシア語(キリル文字)で「ウォトカ、とても美味い」というようなテロップを入れた。去年も年賀と無関係な写真に朝鮮語(ハングル文字)で「マッコリ最高!」というようなテロップを入れたっけ。受け取った人はどうせそんなもの読めないだろうから「新年おめでとうございます、とでも書いてあるのだろう、相変わらず馬鹿な男だ」などと想像するに違いない。うっしっし。嫌な趣味だ。


 しかし、ロシア語などこちらも当然できんので、かつてちょろっと挑んでみたNHKの講座のテキストをひっくり返して綴りを確認してみたり、ハングル文字ってMacでどうやって入力するんだ?などとハングル文字表とにらめっこしながら苦闘したり、このようなくだらぬ試みにもそれなりに時間を費やしたりする。馬鹿馬鹿しいが、馬鹿馬鹿しいことほど楽しくて仕様がない。つまり馬鹿者ということだ。


 はっはっは。


 まったく私の世界観では、4月1日に馬鹿のカードを交換し合い、馬鹿を笑い、祝う、などという習慣などがあったならば、より新年を祝うにふさわしいと言えよう。春だしさ。


 まぁ、そのようなはみだし系非純情派ピカレスクなこの俺でも、皆様の新年のご多幸を心からお祈りいたします。よい年を。