安里屋ユンタ
「歌謡渡来一味内蔵」という漢字8文字のユニットの一員になった。「歌謡渡来一味内蔵の移動式音楽班です、ラヴ&ピース」などと自己紹介したなら漢字14文字もある。全くもって訳わからん自己紹介である。まぁ、そう悪くはない。むしろ気に入っている。
相棒は以前そのライヴの、後方と言うか横っちょと言うか、その辺で一緒に演奏させていただいたことがある嘉手苅みばさんである。
昔、ザ・キュアーのロバート・スミス(何て平凡な名なのだろう)が、一時、スージー・スー率いるスージー&ザ・バンシーズにギターで在籍していたことがあった。その頃の、何かで読んだ彼のインタヴュー。
「ライブ中、客席よりもスージーを見てる。だってその方が面白いんだもん」
横っちょや後方で弾いてるすっとこどっこいにそんな風に思わせる歌い手というのは良い。私も横っちょでそう思った。そんなこと考えてる暇があれば、ちゃんと弾かなければならない。ロバート・スミス(何て平凡な名なのだろう)は名手だが、移動式音楽班はなっちゃいない。
何か作りましょう、という話から一曲、琉球民謡の「安里屋ユンタ」という曲をカバーし、一味で演奏し歌い仕上げ、昨夜、GarageBand Users Clubというサイトで公開させていただきました。よろしかったらお聴きになってください。
二人でこんな風にものした作品を、どちらかのアカウントでなく、共同のアカウントで公開したわけで、まぁ、とにかくユニットであり、一味であり、楽団なわけだが、その一員になって二日目で、一つ寂しいことがあることに気付いた。
こういった曲がりなりにも公開された場で、おおっぴらに相棒のパフォーマンスを讃えることが出来ない。
馴れ合いはイカン。いかんので心を込めた逆説で表現するとそういうことである。大いに寂しく、感謝する。