夏は夏野菜の季節(当たり前だ)

 田舎暮しをしていると自分で耕しているわけではなくとも、この時期台所が夏野菜で溢れる。貰うのだ。


 私は土と親しむような人生を送ってこなかったので、そこのところの摂理が今ひとつ分からないのだが、どうもこの夏野菜というのは農耕を営む方々のみならず、園芸を楽しむ方々もせっせせっせと育てているらしく収穫期には方々からおすそ分けを頂く。キュウリ、ナス、じゃがいも、いんげん等々。


 簡単には消費しきれないほどの量だ。どこかでナスを貰うと別口からもナスを貰う、というように同じものを同時期にどさっと貰うことも、不思議だなぁ。



●羊飼いのサラダ

 キュウリ、トマト、玉ねぎ、ししとうを小さな角切りにする。パセリをみじん切りにする。オリーブオイル、レモン汁、塩、胡椒でよく混ぜる。それだけのことだが美味だ。



●ナスのサラダ

 焼きナスを作る(レンジでチンでもよい)。ナスの中身だけをスプーンで掻き出し皮は捨てる。みじん切りにし、すりおろしたニンニク、塩、適量のヨーグルト、オリーブオイル、レモン汁、生のタイムの葉とともに混ぜる。ぐちゃぐちゃしたものが出来上がるはずだ。冷やしてパンにのせて食う。冷えた白ワインと一緒にやる。死ぬ。



●じゃがいものムサカ

 玉ねぎと挽肉とトマトを炒め、ミートソースのようなものを作る。耐熱皿に輪切りのじゃがいもとソースを交互に適当に敷き、オーブンで適当に焼く。好みでローリエオレガノなどのハーブを足しても良い。素朴ゆえに飽きない味だ。



いんげんのトマト煮

 鍋でいんげん(どちらかというと平たいいんげんの方が良い)を軽く炒める。塩、砂糖少々を加える。刻んだトマトをぶち込む。水を適当に足す。蓋をしていんげんがくたくたになるまで煮る。バターを加えると甘くなる。パプリカパウダーを足すと味が深くなる。更にクミン、コリアンダーを投入するとオリエンタルな味になる。驚くほど美味である。



 夏の地中海料理レシピ。ただし、イタリー・南仏などではなく東地中海風だ。まぁ、休日にはそんな風になどして、大量消費を心がける。心がけてもなお残る野菜在庫。食わねば。絶対。


 貰いもの、ありがたい限りだが、誰かマンゴーとかドリアンとかジャックフルーツとか作っていないかな。くれ。熱帯。