曠野逍遥


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 過去に公開している曲ですが、異なる仕様になっています。




<使用した道具>

 歌詞などのない器楽演奏ですので、音と演奏から、自由な連想を膨らませていただけたなら、素晴らしいことだと思います。


 私には、録音・制作の過程を通じて一貫したある思いがありました。私は楽師のようなものだとしましょう。人の一生の、人生の色々なシーンに際して、しかるべき曲を演奏することが務めでしょう。


 人は運命でしか割り切れないようなどうしようもないことに対して祈るものでしょう。私も私の運命に対してや、誰かの運命、さらには人類全体の運命などの為に、祈るように演奏することもあるかもしれません。ご迷惑かもしれませんが。


※反対に、呪いを目的に演奏することもあるかもしれないよね。ひっひっひ。


 私はこの地上のどこかで(多分私の書斎=蔑称:悪趣味の部屋)、ときどきそんな動機で、自主的に、人知れず演奏します。


 もしよろしかったらお時間のあるときにでもお聴きください。


 明日は終日外出のため更新しません。

夏の訪れ 路傍に散るもののシャンソン


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 過去に公開している曲ですが、微妙に異なる仕様になっています。


 お送りしておりますこの作品集の、全ての曲の創作、演奏・録音・編集は移動式音楽班によって為されておりますが、この曲の主題部分だけは、Claude Debussy (1862 - 1918) Marche ecossaise sur un theme populaireより採られています。



<使用した道具>

  • クラシックギター(ネットオークションで購入)
  • マンドリン(国内の今はない楽器屋で購入)
  • チェロ弦ギター撥奏・弓奏(クラシックギターのフレットを抜いてチェロ弦を二本張ったもの)
  • ソプラノ・リコーダー(国内のちゃんとした楽器屋で購入)
  • ソプラニーノ・リコーダー(国内のちゃんとした楽器屋で購入)
  • ドーラックというインドの両面太鼓(国内の民芸品店で購入)
  • 中太鼓としか表現のしようのない両面太鼓(ネットオークションで購入)
  • デフというタンバリン(トルコ、イスタンブールの楽器屋で購入)
  • インドのマラカス(国内の民芸品店で購入)
  • グンガールというインドの鈴付きダンシング・アンクレット(国内の民芸品店で購入)
  • 手拍子(この身体)

 こうしたある曲の一部分だけ抜き出して、自分の創作部分と繋げるという作法ですが、お送りしております全ての作品、私が過去に公開した全ての作品に対して、どなたかが同様の処置を施そうとも一向に刺し障りありません、但し私がそうしているようにそれが私の作品を含んでいることを明示してください、という立場を明確にしておきます。私がしていることを誰かが自由に私に対してすることを許可します。creative commonsでいうところの 表示 - 非営利 - 継承というライセンスに該当します。


 一応、この世界が私にもたらしてくれた喜びを、私から誰かにも手渡してあげたい意思はあります。無論、誰かが受け取ってくれるかは誰か側の問題でもあり、また、私側にも相当深刻な問題があることも認識しています。


 本当は春の訪れの頃に作品集を公開するべく鋭意制作に励んで来たものでしたが、すっかりと、夏の訪れにまで至っていました。


 もしよろしかったらお時間のあるときにでもお聴きください。

虹をくぐる


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<使用した道具>

  • フォークギター(中学生時代から使っている)
  • フォークギター(知人からの貰いもの)
  • ブズーキ(英国の楽器屋からネットを通じて購入)
  • 砂丘 ベース大正琴(ネットオークションで購入)
  • エレキギター(高校生時代から使っている)
  • ストンプボックスというピックアップの内蔵された木箱(友人からの有り難い貰いもの)
  • チャンゴという朝鮮半島系の両面太鼓(ネットオークションで購入)
  • インドのマラカス(国内の民芸品店で購入)
  • ジルというフィンガー・シンバル(トルコ、ブルドゥルの楽器屋で購入)
  • グンガールというインドのダンシング・アンクレット(国内の民芸品店で購入)
  • ハンド・タールというインドの木枠に小さなシンバルを複数嵌めたもの(国内の民芸品店で購入)


 フォークギターの調弦はDADGBE(ドロップD)、但し一本はナッシュビル・チューニング(12弦ギターの細弦を張る)になっています。


 私には、私が属する領域や属性への愛憎がある。愛憎というと好きだけど嫌いだみたいな50:50感覚だろうか。何というか、もっと、ほとんど、ほぼ憎々しいのだが、最後のほんの一線だけ、愛を感じないこともないとはいえない、という、相当小数点以下深くまで潜航しないと愛0:100憎としか思えない感覚のものであり、おそらくそんなことを小数点以下深くまで潜航して歌っているつもりよ。


 町には歴史がある。私も私の町のほんの、ほんの一部として、仮にその町がなくなってしまうようなことになったとしても、現に緩慢に忍び寄る衰退が町全体を覆い尽くそうとしていても、まぁ、忘れずに覚えておこうじゃないかと思うこともある。2011年の4月頃だったか、町外れにかかる虹を見てそう思った。


 もしよろしかったらお時間のあるときにでもお聴きください。

庭は野に帰る


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<使用した道具>

  • フォークギター(中学生時代から使っている)
  • フォークギター(知人からの貰いもの)
  • マンドリン(国内の今はない楽器屋で購入)
  • チェロ弦ギター弓奏・撥奏(クラシックギターのフレットを抜いてチェロ弦を二本張ったもの)
  • ソプラニーノ・リコーダー(国内のちゃんとした楽器屋で購入)
  • ドーラックというインドの両面太鼓(国内の民芸品店で購入)
  • ダルブカというワイングラス型の片面太鼓(トルコ、イスタンブールの楽器屋で購入)
  • ダウルという両面太鼓のミニチュア(トルコ、イスタンブールの楽器屋で購入)
  • インドのマラカス(国内の民芸品店で購入)
  • びんざさら(飛騨高山の土産物店で購入)
  • ベトナム製らしき木の玩具(国内の民芸品店で購入)
  • プーイリという先端にスリットの入った竹(ハワイイ土産の戴きもの)
  • ブンカウというボルネオの竹製口琴(マレーシア クアラルンプールの民芸品店で購入)
  • 糸擦り太鼓(国内の民芸品店で購入)
  • 木琴(実家に伝わる)
  • 木製カウベル(タイ、チェンマイの土産物店で購入)
  • 葉っぱ(自宅庭で採取)
  • BOSS SP-505 サンプラー


 二本のフォークギターの調弦は6弦からEADEAD(カポ3F)、但し一本はナッシュビル・チューニング(12弦ギターの細弦を張る)になっています。マンドリンは4弦からGDGD(グダグダ)。


 植物というのも非常に不思議な生命体に思えるものです。


 私の隣人のガーデンは毎夏密林になり、それはガーデン、庭園、庭などというものを完全に超越した世界になるのです。また、そこに至る撒きっぱなし、植えっぱなし、手入れ一切なしという清々しい放置プレイっぷりは園芸、耕作、ガーデニングに対する市井の市民が抱く一般的な概念をやはり超越していると言えるでしょう。恐らく、そこに生息する昆虫や小動物の類なども併せ、新たな環境適応の場となっているでしょうから、いずれ新種の発見、などという期待も高まるというものです。小路に激しくはみ出した草木との接触を厭うこともままならず、通学中のお子らが「うわっ」「すげぇ」などと無邪気さの向こうに、自然への畏怖或いは放置式園芸への漠とした憎悪などをかすかに漂わせた嬌声をあげつつ、今日も行き交い、夏は進行していくのでした。


 ちなみに隣家から我が家への放置植物の領空侵犯ないし領土侵入に対しては、私は情け容赦なくその部分をすぱっとカットします。どうせ放置してるから、どんなにちょん切ろうと気付きやしない。


 隣人の習性を曲にしたわけではありません(彼が主人公と思うと、到底ペンを取る気が起こるものではない)が、こうした曲ができました。


 曲中唱えられる植物のいくつかは私の家の小さな庭でも栽培され自家消費されています。また、曲中唱えられる類感呪術の類は、まぁ、日常生活で大々的に致すことはありませんが、こうしたタイプの音楽を制作していることそのものが、ある意味、そうした行為の代償的な行動ではないかと、しきりに感じることはあります。


 もしよろしかったらお時間のあるときにでもお聴きください。

夜の果て 腹減らしに蜜

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<使用した道具>

  • クラシックギター(ネットオークションで購入)
  • フォークギター(中学生時代から使っている)
  • ブズーキ(英国の楽器屋からネットを通じて購入)
  • 砂丘 ベース大正琴(ネットオークションで購入)
  • シプシというリード笛(トルコ、ブルドゥルの楽器屋で友情の証しに有り難く戴く)
  • ストンプボックスというピックアップの内蔵された木箱(友人からの有り難い貰いもの)
  • ドーラックというインドの両面太鼓(国内の民芸品店で購入)
  • デフというタンバリン(トルコ、イスタンブールの楽器屋で購入)
  • インドのマラカス(国内の民芸品店で購入)
  • ケンガリという韓国の銅鑼(韓国、ソウルの民芸品店で購入)
  • BOSS SP-505 サンプラー
  • BOSS RC-50 ループマシン
  • machttp://www.audiooo.com/jp/software/index.htmlにて配布されているSepというプラグインを使用しています。制作者の方ありがとうございます。)
  • iphone

 夜の不思議、それは長く私を魅了し、私にペンをとらせ(或いはキーボードに向かわせ)、私の指先に旋律をもたらし、私のくちびるを調子はずれな歌で潤わす。


 夜が私に見せてくれた極彩色の光景を、もしできることなら、それを誰かに無劣化で伝えたいのだが、そう望むとそれはたちどころに色褪せてしまいそうなものでもあった。


 夜の不思議や極彩色が、もう一度起こることのない奇跡だとしたら、それを味わうのと引き換えに私達はそのかけがえのない一日を、もう二度と戻れない過ぎた日としてそこに置いてくるのかもしれません。


 もしよろしかったらお時間のあるときにでもお聴きください。

扉 〜 波

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 過去に公開している曲ですが、異なる仕様になっています。


 「扉」と「波」は別々の2曲なのですが、つながって演奏されている状態が、自分の美意識の中で非常に好ましく感じられるため、そういう仕様で公開しています。



<使用した道具>

  • クラシックギター(ネットオークションで購入)
  • フォークギター(中学生時代から使っている)
  • バイオリン(友人からの有り難い貰いもの)
  • ケメンチェ(トルコ、ブルドゥルの文房具屋にて購入)
  • チェロ弦ギター弓奏(クラシックギターのフレットを抜いてチェロ弦を二本張ったもの)
  • ストンプボックスというピックアップの内蔵された木箱(友人からの有り難い貰いもの)
  • ドーラックというインドの両面太鼓(国内の民芸品店で購入)
  • ムビラ(いわゆる親指ピアノ、国内のレコード屋にて購入)
  • サヌカイトという石琴(国内の民芸品店で購入)
  • 手拍子(この身体)
  • FAX用紙の芯を喇叭のように吹く
  • エレキマンドリン(ネットオークションで購入)
  • 鍵盤ハーモニカ(ホーナー・メロディカ 国内の楽器屋で購入)
  • デフというタンバリン(トルコ、イスタンブールの楽器屋で購入)
  • こきりこ(飛騨白川郷の民芸品店で購入)
  • BOSS SP-505 サンプラー
  • iphone

 扉というものは、多分、開く時にはそれ自体が勝手に開く。連中、意思を持っている。無理に開けようとしても鍵かかってるかもしれないしな。閉まっているものを開けたいと思うのが人の性だとすれば、そこに罠が仕掛けられているのも世界の真理かもしれないしな。まぁ、罠と承知で豪快に開け放つのも、なんだか魅力的な人生に思えるけれどな。


 そんな扉が開いた衝撃の波動は、人生にどう作用するのだろうな。まったく混沌だな。人生まったくわからん。


 もしよろしかったらお時間のあるときにでもお聴きください。

舞台の上 裸の一座


 本日より二週間ほどに渡り一日に一曲ずつ公開して参ります。



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 過去に公開している曲ですが、異なる仕様になっています。


 曲だけ公開すれば、くどくどと説明するのもなんだよね、とも思うのであるが、素人の分際でそれもまたあまりにも無愛想であろうという葛藤もないではない。むしろ有り余る。というわけで解説します。



<使用した道具>

  • マダリン(madalin)というらしき弦楽器(ミャンマーヤンゴン電気屋の軒先にぶら下がっていたものを購入)
  • チェロ弦ギター弓奏(クラシックギターのフレットを抜いてチェロ弦を二本張ったもの)
  • セムセメイヤという竪琴(姉がエジプトにて入手したもの)
  • ウードという弦楽器(トルコ、イスタンブールの楽器屋で購入)
  • 鍵盤ハーモニカ(スズキ・メロディオン 入手の経緯を公にはできない)
  • ソプラノ・リコーダー(国内のちゃんとした楽器屋で購入)
  • ドーラックというインドの両面太鼓(国内の民芸品店で購入)
  • ダルブカというワイングラス型の片面太鼓(トルコ、イスタンブールの楽器屋で購入)
  • ダウルという両面太鼓のミニチュア(トルコ、イスタンブールの楽器屋で購入)
  • インドのマラカス(国内の民芸品店で購入)
  • チャフチャスというアンデス的なガラガラ(国内の民芸品店で購入)
  • インドのベル(国内の民芸品店で購入)
  • チンというシンバル(タイ、アユタヤの寺の土産物店で購入)
  • サヌカイトという石(国内の民芸品店で購入)
  • BOSS SP-505サンプラー
  • iphone


 使用道具それぞれのあれこれについて語り出すと止まらなくなる恐れが強く、割愛せざるを得ません。まことに残念なことである。まぁ、お部屋に収蔵された、程度の良し悪しの様々なものを一人寂しく演奏し、一人寂しく多重録音し、一人寂しくWEBの大海原に放流しているのだ、とでも思って下さい。


 どろどろとした音があって、弦を爪弾くタイプの音があって、皮膜を叩く太鼓の音があって、金属同士が衝突する音があって、笛が空気を震わせて、旋律があって歌がある。つまり全部あるタイプの構成と言えるわけです。それでつまり全部なんだと堂々と言い切った野郎というのを私は私以外に知らない(私は今言い切った)。もし他にいらっしゃったなら、じっくりとお話をお伺いしたいものである。貴方のお話を。


 何を弾いているかというのは、それはもうお部屋に所蔵されているもので演奏するしかないのですが、どんな材質から発せられた、どんな種類の音が組み合わさって世界が構成されるか、そこが重要なのですよ。


 そうした構成への美学から発揮される情熱に対して、単調で短い旋律が示すように音楽的な展開に対しては極めて淡白な感情があるようです。


 もしよろしかったらお時間のあるときにでもお聴きください。