ネコ族の扱いは難しい


 ふとした出来ごころで、使用しているMacbookのOSを、OSX・ネコ科シリーズの最新版、10.6 Snow Leopardという、宇宙で最も先端のOS(言い過ぎるようにしています)にアップデートしてみることにした。


 インストールは何事もなくつるっと完了し、まず、新しいQuickTime、その名もQuickTime Xを試してみる。内蔵カメラから録画出来たり、デスクトップをキャプチャーできたりするのだ。おー、凄いね凄いね、などと無邪気にはしゃいでみる。※別にいままでも他のソフトで出来ていたのだが。


 続いて、もろもろソフトウェアのアップデートだとか、ドライバーの更新だとか、粛々と行う。何が目立って変ったものか、QuickTime以外、私にはよくわからなかったりするのだが、ま〜、新しいものはイイネ、っつーことで気分は良い。あぁ、コンピューターの終了にかかる時間は激速になった。起動はよくわからん。


 Macのアプリケーションの中で、私が最も使用するものといえば、そりゃ、もちろん、ブラウザー(Safari或いはFirefox)とかメーラー(Mail)なのだが、それと並んでGarageBandというソフトがある。誰でも簡単に音楽作品を作れちゃうソフトだ。誰にでも作れる音楽を作りたい訳ではない、俺にしか作れない音楽を作りたいものなのだが(お、言うね)、道具的には、素人にはこれで十分と思えるような、良くできた面のあるソフトだと思う。上を見ればキリがない。


 で、新装なったOSで、いつものようにGarageBandを起動して、書斎でマイクを使い、ちょこっと録音して終了し、しばらくしてから居間に戻って、先ほど録音した俺の素晴らしいプレイをちょこっと聴き返そうと思ったのだ。


 立ち上げる。すると、「オーディオファイルが見つからない」とかなんちゃらいうアラートが出現し、俺の素晴らしかったプレイを録音したものが跡形もなく消えているのだ。


 あちゃー。


 GarageBand も、そのリリース以降、最新版は5代目のアップデートになると記憶しているが、確か初代・2代目の時代には録音した音声ファイルが何かの加減で消失するという問題がよく起こっていたものだ。今の私は4代目のGarageBandを使用しているのだが、久しぶりに直面したぜ、この問題。


 GarageBandの音声ファイルそのものは、プロジェクトファイルの中、Mediaというフォルダに格納されている。確認してみると、確かに音声ファイルは影も形もない。


 おかしいな。問題なく録音していたじゃないか。


 いやーな感じを覚えながら、急遽、テストを繰り返してみる。録音はできる。録音後、Mediaフォルダの中には確かに音声ファイルは存在するように見える。しかし、びっくりすることに、保存と同時にその音声ファイルが消えるのだ。跡形もなく。保存で消えるとは、これ如何に?これじゃ保存じゃなくて消去だ。


 再びそのプロジェクトを立ち上げた時には、当然、「音声ファイルが見つからん」というアラートが出る仕組みなわけ。


 困ったな。


 状況としては、OSが10.6.1、GarageBandが4.1.2、GarageBandは最新版より一つ古いバージョンだが、新OSで問題なく動作するはずのものだ。ということで思い当たる節で、よくわからんなりに私に出来そうな対策を講じてみる。

  • オーディオインターフェイスのドライバーの更新(既にしてあったけど)
  • Sound設定の確認(システム環境設定より)
  • Audio Midi設定の確認
  • アクセス権の修復(ディスクユーティリティにて)
  • キャッシュの削除(フリーのメンテナンス・ソフトOnyXによって)
  • サードパーティのAudio Unitプラグインを外してみる
  • GarageBandの再インストール
  • 念波を送る
  • 気合いだ


 駄目だ。治らん。なーにーがーイカレておるのか?


 残る対策はOSをクリーンインストールして元のLeopard環境に戻すことか、最新版のGaregeBand(iLife '09所収)を購入してインストールすることくらいか?


 クリーンインストールは、その後いろんな設定を一からやらなきゃいかんとか、考えただけでもうっとうしい。ilife '09だって、下手すりゃ新版のilife '10などというパッケージがもうじき出るかもしれない。


 ということで2・3日悩んで、クリーンインストールしかねぇな、と、身辺整理を始めた矢先、ふと思いついた。


 Macbookの管理者ユーザーアカウントと別に、新規のユーザーアカウントを作成して、そちらでログインし、GarageBandを立ち上げてみる。で、これまでと同じようにテスト。


 おお!?


 ちゃんと音声ファイルが読み込まれる!つまり、録音したものが音声ファイルとして保存されるという、音楽制作ソフトととして、あまりにも当たり前の動作に、今、ようやく辿り着いたのである。


 いったい何がいかんのか、そしてこれをもって解決といって良いのか、この状況で当面行けるのか、釈然としないものがあり疑念は晴れぬのだが、取りあえず、まぁ、いーや、これで。もういーよ。わかんねーよ。


 GarageBand4(ilife '08所収)を使用していてSnow Leopardにアップデートすると、こんなこともある(ないかもしれないけれど)、ということで。


 俺の素晴らしすぎたプレイは、どこいっちゃったのよ。


Mac OS X 10.6 Snow Leopard

Mac OS X 10.6 Snow Leopard

iLife '09

iLife '09